TIG溶接はエネルギー密度が低いため、瞬間に溶融することができません。
そのため右の写真のように曲がってしまいます。
- YAGレーザー溶接はエネルギー密度が高く、瞬時に溶融する事が可能です。
そのため誰でも簡単に真っ直ぐできれいな溶接をすることができます!
YAGとは、レーザー光を発生させる複数の媒体元素、あるいは特徴付けされた代表元素または化合物を差します。
YAGレーザーにも種類があり、代表的なものに、
Nd (Neodymium-ネオジウム) | |
主に工業用や医療用で使われています。 |
Er (Erbium-エルビウム) | |
主に歯科医などで使われています。 |
弊社の所有するアマダ社のYAGレーザー溶接機は "Nd:YAG"になります。
上記3点の組み合わせで使用します。
- 母材への入熱が少ないため、歪みが出にくい
- 均一なビードで美観がよい
- 溶接焼けがTIG溶接より少ない(ゼロではない)
- 高価(ファイバーレーザーよりは安価)
- TIG溶接機と比べ、装置が大型化になる
- 皮膚の疾患や失明など、人体への危険度が高い
- 板厚に制限がある(t0.5~t2.0まで)
- 溶接ビードが細く、強度不足に見えてしまうため、使用頻度が少ない
(溶接棒無しの場合、TIGと同等の強度)
弊社では、SUS304-t0.8~t3.0(メーカー保証規格外)の溶接に使用しています。
小さいカバーやブラケットのリブ付けなど、細かい製品に向いているのも、特徴の一つです。
カタログ上ではアルミ、チタン、銅、ステンレス、鉄なども溶接可能ですが、
材質によっては無理なものもあるようです。(例えば、A1100は不可、A5052はokなど)